「甘い……」
 クラスメイトと舌を絡ませた翠は、自分に覆いかぶさっている千佳の両頬に手を当てた。そして唾液をたっぷりと舌に乗せて唇を重ね合わせる。
「んん……」
 千佳は両手を翠の頭の脇に突き、獣のような四つん這いの態勢でいた。そして翠と唇を合わせると、恋人の唇に吸い寄せられるようにして身体も重ね合わせてきた。乳房同士を合わせ、足を絡ませ、愛液を滴らせた下腹部を押し付ける。それはまるで、翠と一つになろうかという行為に見えた。
 千佳の重みが、心地良い。
 それは、愛ゆえの甘い圧迫感。そして、相手の全てが自分にのしかかる拘束感。身動きが出来ないこの状態を、翠はひどく気持ち良いと感じていた。
「ふ……は……。このまま、翠を食べちゃいたい……」
「いいよ。アタシの全部を、千佳に上げる……」
「ふふ……、私の方が、あなたの誕生日プレゼントのはずなのにね」
 身体を起こした千佳は、少し頭を下げて翠の乳首に吸い付いた。そして、反対側の乳房を再び柔らかく揉み始める。
 翠は恋人の唇と手で愛撫を受けながら、ふと脇に目を向けた。
 康史は自分の肉棒を軽く握りしめ、楽し気に翠たちを見ていた。娘とそのクラスメイトが女同士で愛し合うさまを見て笑みを浮かべ、あまつさえ股間の凶器を屹立させている。
 愛しい父親が、自分と恋人との睦事を淫らな目で見ていることに、翠は少し複雑な思いがした。千佳には父親ごと自分を好きになって欲しいと言ったが、康史の方はどうなのだろうか?
「翠」
「ん?」
「今は、私の方を見て」
 恋人が恋敵を見ていることに嫉妬心が浮かんだのか、千佳は少し怒ったような顔で翠を見下ろした。
「ごめ……ん……、んん……。あ……ふ……。千佳の触り方って、なんだかフワフワする」
 その手触りは薄く淡く、まるでカゲロウの羽ばたきのようであった。千佳の手は、確かに翠の肌に触れている。しかし、幻のような感覚は、少女の敏感になっている素肌を渡っていくものの、本当は触れていないのではないかと錯覚するくらいの、ほんのりとしたものであった。同性の恋人がもたらす静かで優しい愛撫に、翠の心と身体はふわふわと浮き上がっていった。
「な、何?」
 と、翠を組み敷いている千佳が驚きの声を上げた。優しい愛撫に喘いでいた翠は、恋人の肩越しに下半身の方へ目をやる。そこには、さっきまで肉棒を掴みながら娘たちの媚態を眺めていたはずの康史がいた。
 少女二人の睦み合いを淫らな目で見ていた康史は、いつの間にか翠たちが絡むベッドに上がっていたのだ。そして、二人の脚の方へ回り込んでいた。当然ながら翠からは見えないが、少女二人の無防備な下半身からの眺めは、さぞかし卑猥なことであったろう。
 千佳の背後で、康史は犬のような格好で娘に覆いかぶさる少女の腰を掴み、二つの秘貝の間に屹立した一物を押し当ててきた。翠にとっては正常位、そして千佳にとっては後背位の態勢だ。
「あ、待って、お父さん」
「ん?」
「うふふ……。それっ!」
「きゃうっ!」
 千佳に組み敷かれていた翠は、半身を起こして想い人と身体を入れ替えた。今度は翠が千佳を組み敷く形だ。
「ふふ、いいわあ、こうすると、まるでアタシが千佳を犯してるみたい。……いいよ、お父さん」
「ちょ、ま……、ふ、あああっ!」
 翠に組み敷かれた千佳が、ひときわ大きな嬌声を上げた。
 娘の意図を正確に理解した康史は、翠の背後からという形で、千佳の秘部に肉棒を突き入れてきたのだ。康史は、四つん這いになった娘の後ろから千佳の両脚を抱え込み、娘の恋人へ股間の凶器を深々と挿し込んでいる。
「ふふ、お父さんのはどう? って、その顔を見れば分かるか」
「や、やだっ!」
 千佳は思わず、恋人の目から両腕で顔を隠した。
「ダーメ、ちゃんと千佳のイヤらしい顔を見せて。今日の千佳はアタシのモノなんだから、千佳の感じている顔もアタシのモノよ」
 そう言って、翠は強引に千佳の腕をどけた。腕の下から、恋人のだらしなくて悔しそうな顔がのぞく。
「ホントに千佳を犯してるみたい。……ねえ、千佳、言ったでしょう? お父さんごと、アタシを好きになってって。お父さんも、アタシなの。だから今、千佳を気持ち良くしているのは、アタシなのよ」
「み、翠ぃ……?」
「そうよ。だから、アタシを感じて……」
 翠は、恋人の目尻に浮かんでいる涙を一舐めすると、愛しいクラスメイトにキスをした。
「んふ…………、ん、あああっ!」
 娘たちのキスが合図であったかのように、康史は本格的に腰を動かし始めた。衝撃が翠の身体にも伝わるくらい、強く激しく肉棒を千佳の蜜壺に突き立てる。
「千佳……、好きよ、千佳……」
「ああっ! 翠っ! みどりぃっ!」
 身体の下で、恋人が喘いでいる。翠は身体を合わせ、自分と恋人の乳房を重ね合わせた。お互いに固く尖った乳首を擦り合わせる。
「ふーっ、ふーっ……。み、翠……」
 ふと、千佳は下の方をチラリと見てから、舌を突き出して舐める動作をした。キスを求めているのではない。
 恋人の求めることが分かった翠は、重ねていた身体を起こし、反対向きになって千佳の頭に跨った。恋人を犯している父親と正面に向き合う。
「あんっ!」
 淫らな汁の滴る翠の秘部に、クラスメイトの舌が触れた。手指とは違う吸い付くような感触に、翠は身体を震わせる。実際、千佳は恋人の腰を抱え、唇を押し付けて、ヒルのように媚肉に吸い付いていたのだ。
 翠の股の下から、卑猥で下品な音が聞こえてくる。そして、その音が強ければ強いほど、翠の身体を貫く快感の槍も強さを増していった。
 恋人の舌がもたらす快感に腰を落としそうになった翠は、正面で男の行為に励んでいる父親の肩に掴まった。腰を落としてしまうと、千佳の顔に全ての体重がかかってしまう。翠を買った男たちの中には、好んでそれを求める者もいたが、千佳はそうではない。いや、もしかしたら千佳もそれを求めるかもしれないが、今の状態では分からない。
「ふ……、うふふ……」
 翠の心に、急にサディスティックな願望が沸き上がってきた。このまま腰を落としたら、どうなるのだろう? そもそも、自分の頭に跨るように求めたのは千佳ではなかったのか?
「ごめんね、千佳……。でも、いいよね……」
 翠の股の下で媚肉に舌を這わせつつ、時折喘ぎ声をあげる恋人の顔に、翠は腰を落とした。