全身リップという風俗のサービスがある。
 基本的には、文字通り風俗嬢が唇で客の全身を舐め回すものであるが、実際には舌や手、風俗嬢自身の乳房も使って刺激するので、厳密な意味では唇だけで行うサービスというわけではない。さらに、風俗の場合は時間制限があるため、全身と言っても男の感じる部分をピンポイントで攻めることになる。唇だけで、本当に全身を舐め回すというものではない。
 だが、全身リップの本当のサービスとは、フェラチオへ至るまでに男の気持ちと感覚を盛り上げていくためのものである。ネットリとキスをし、耳元で甘く囁き、首筋から鎖骨、脇腹、お腹を通って男の身体に唇と舌を這わす。そして、いきり立った男のモノの周りを舌先で舐め回す。しかし、すぐには口に含まない。内腿、蟻の門渡り、袋、へそ……。肝心の部分には一切触れず、その周りを執拗に舐め回す。やがて我慢出来なくなった男が嬢に懇願して初めて、反り返った肉棒を咥えるのだ。
 つまりは、客の身体に唇と舌を這わせているが、全身リップとは、実際には男のメンタルに対する愛撫なのである。気持ちを盛り上げ、男を興奮させ、我慢しきれないといったところまで行ってから、おもむろに肉棒を咥える。そうすることによって、ただのフェラチオに比べて遥かに気持ちが良くなるのだ。部屋に入っていきなり咥える即尺というプレイもあるが、それとは真逆のサービスなのである。
「はあっ、はあっ、はあ……っ。も……、お願いぃぃ……」
 だが、康史が今、娘にしている行為は、文字通りの全身リップであった。唇が触れてない場所など本当に無いのではないかと思えるくらい、康史は可愛い娘の全身を舐め回し続けた。
「そ、そこ……、足の指なんて、汚いよぉ……」
 首から下の全身を舐め回された翠は、今、うつ伏せで足指を舐められていた。
 康史は娘の足指を口に含み、乳首と同じように舌を這わせている。舌先は足指一本一本丹念に絡みつき、指と指の間にある敏感な部分を空いた手で丁寧に揉み上げる。その行為は足指マッサージに近いのであるが、目的は癒しの為ではない。あくまでこれは、娘の身体を性的な快感に導く愛撫である。指先一本一本、指の谷間一つ一つを愛情込めて舐め回し、心も身体も震えるような性感帯を探り出す淫らな行為。
 母親の早季子の帰りが遅くなると分かった時点で、娘も父親もセックスする気満々となっていた。だから、二人とも夕食前に、先に入浴を済ませている。特に翠は、父親に愛してもらえるという期待から、普段以上に念入りに身体を洗っていた。耳の裏から腋の下、会陰部から足指の間まで、少女は全身くまなく自分を磨き上げたのだ。
 だから、身体のどの部分を舐められても汚れているということは無いのであるが、やはり人の足を舐めるというのは、人間として忌避感が生まれてしまう。ましてや娘の足を、血の繋がった実の父親が舐め回すというのは背徳感にまみれた行為に思えてしまう。
「大丈夫だよ。翠の身体で汚いところなんて、どこにもないさ」
「そ……、そん……な、こと……」
「やっぱり、足指の間も敏感だね」
「ん……ふうんんん……、あ……」
 枕に顔を埋めた翠の口からは、自然と熱い喘ぎ声が漏れてくる。身体は全身熱を持っており、お尻と一緒に父親にさらけ出している白い背中は、うっすらと汗をかいている。
「お、お父さんの……、イジワル……」
 堪え切れなくなってきている翠は、甘く切ない声で呟いた。色っぽくて恨みがましい声が、フリルのついた枕の中にくぐもって消えていく。
 康史は唇と舌を使って、娘の全身を舐め回しつくしてきた。しかし、乳房や媚肉など、普段のセックスで愛撫される部分には指一本触れてこなかった。翠の身体は燃え上がるように熱くなっているのだが、もどかしい快感未満の気持ち良さが逆に気持ち悪い。
 いっそのこと自分で弄ってしまおうと乳房や秘所に何度も触れようとしたのだが、その度に父親の逞しい手が娘の腕を掴み、自分で慰めることすら許さなかった。
「よっと」
「……? きゃあっ!」
 翠の足から離れた康史は、軽い掛け声とともに娘の腰を持ち上げた。そして、膝を曲げさせ、お尻を高々と突き出した態勢にする。
 それは、実に卑猥な態勢である。この態勢では、女体の秘部がこれ見よがしに全てさらけ出されてしまうのだ。淫汁が漏れ出している媚肉も、キュッとすぼまった菊門も、軽く開いた足の間から覗き込むような形で晒されてしまう。しかも、後背位、いわゆるバックの態勢とは微妙に異なり、上半身はうつ伏せのままである。女体の最も卑猥な部分、陰毛から媚肉、会陰部、菊門、そしてお尻の全てが、見てくれと言わんばかりの位置で突き出されている。この格好の女を見れば、男は準備万端整っているとみて、どんな状況であっても躊躇いなく肉棒を蜜壺に突き立ててくるだろう。
「ひゃあああっ! ああっ! ふ、あああっ!」
 だが、康史は肉棒を突き立てるのではなく、娘の秘部に唾液をたっぷりとまとわりつかせた舌を這わせてきた。
 この予想外の快感は、翠の下半身から身体の中心を貫き、稲妻のような勢いで突き抜けた。突然の快感に悲鳴のような声を上げ、思わず逃げようとして身体を捩ってしまう。
 だが、康史は娘の腿をガッチリと掴んで離さず、媚肉から会陰部、菊門まで、唇を押し付けるようにして舐め回した。
「お、おおお、お尻っ! お尻っ!」
 悲鳴と喘ぎの混じった翠の声を無視して、康史は娘の菊門に舌先を突き入れた。舌端に力を込め、娘の穴をこじ開ける。
「ひええっ! ひあっ! あ、ふあああっ!」
 翠の口からは、言葉にならない艶めいた悲鳴ばかりが上がっている。
 だが、それも当然である。これまで翠は、父親に全身を唇で愛撫されていたのだが、肝心の部分には触れられていなかった。身体の奥が疼き、胸の中が痺れ、桜色の唇からは液体のような甘い吐息が漏れ出していたのだが、父親の愛撫は直接的な快感に結びつかなかったのである。もちろん、普段は触れられたことのない性感帯を見つけられて、得も言われぬような悦楽は全身に広がっていた。しかしそれは、翠の身体を熱くするばかりで、もどかし気な気持ち良さでしかなかった。絶頂に辿り着くような、身体の芯を突き抜ける快感ではなかったのである。
 それが、いきなりこれである。淫汁溢れる媚肉を一舐めしたかと思うと、康史は娘の菊門を執拗に責め始めたのだ。
「お、おうふっ、ふひゃあああっ! ダメ、ダメ、ダメ……、お、父さん……、ダメえっ!」
 菊門を舐められる。
 これもまた、翠が初めて体験する快感であった。
「そろそろいいかな?」
「ふえ……。ちょちょ! お父さん、まさか、お尻に?」
「大分ほぐれたからね。気持ち良かったろう?」
「良かったけど……、良かったけど……、でも!」
「大丈夫。力を抜いて、少しイキむんだ。そう、自分でお尻の穴を開くようにね」
「ふ……、く……」
「いいよ、いい感じだ。ヒッヒッフーってね」
「ぶはっ! ちょっと、お父さんヒドイ! こんな時に笑わせないで! ひっ、ひえっふっ!」
「いいぞ、出来てるじゃないか」
「ち、ちが……」
「行くよ。力を抜いて。ゆっくり行くからね」
「ん……、む……、は……」
 やがて、いつもとは違う圧迫感が翠の下半身に感じられた。いつもであれば、多少はサイズの大きい男根であっても、濡れそぼった翠の蜜壺は滑らかに飲み込んできた。だが今は、本来は出す為の穴に、父親の肉棒がゆっくりと侵入してきている。翠は大きく息を吐き出し、蜜壺とは異なる穴で康史のモノを受け入れた。
「…………は」
「大丈夫かい?」
「だい、じょうぶ……。まだ……、入るの?」
「もう全部入ったよ。翠のお尻に、オレのモノが入ってる」
「なんか……、お腹……、っていうより、お尻が、いっぱい……」
「ゆっくり動かすからね。辛かったら言うんだよ」
「うん……」
 お尻を突き出し、バックから犯される。先日見た夢の中で、父親からバックでされている母親の早季子を、翠は羨ましいと思った。
 今、翠は望み通り父親から後背位でされているのだが、夢の願望とは少し異なり、それはアナルセックスとなっていた。
「ん……、ん……、んふ……」
 ゆっくりと入り、ゆっくりと出ていく。翠がお尻に男根を迎え入れたのはこれが初めてである。康史もそれが分かっているようで、じっくりと慣らすように娘のお尻を広げていく。
「ふ……、はん……、な、何、この感じ……?」
 お尻が熱い。
 いつもは出ていくだけの穴であるが、蜜壺と同じように前後に出し入れされて、不思議な気持ち良さが生まれてきた。お尻の穴から尻肉、腿の裏、そして足裏へと、今まで感じたことのない部位に快感の波が広がっていく。
「はあ……、ああん……、はあんっ……! ちょ、速く……、なってるよ……、お父さん!」
「翠のお尻が気持ち良いからだよ。すぐにイッちゃいそうだ……」
「はあん! あん! あん! あっあっあはんっ! イッ、アタシ……っ、何か、何か来るっ!」
「いいよ、翠、好きにな時にイっていいよ。翠がイったら、オレもいくから!」
「あああん! そのまま! そのまま! つ、強くしてえっ!」
「ああっ、翠!」
「イ……ク…………! くは…………っ、あ、はあ…………ん」
「おああっ!」
 高く突き出した娘のお尻に向かって、康史は腰を突き入れた態勢のまま硬直した。翠の腰をがっしりと掴み、下半身だけをビクビクと震わせて精液を娘のアナルに注ぎ込む。
 やがて、股間の肉棒を娘の菊門から引き抜いた康史は、力尽きたように翠の隣に倒れ込んだ。
 しばらくの間、薄暗い部屋には、男女の荒い呼吸音だけが聞こえていた。

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