「お兄ちゃん、あたし、子供が欲しいの……」
「明人さんと作りゃいいじゃねーか。結婚してるんだから、何の問題も無いだろうが」
 ところが、静音は悲しげにフルフルと首を振った。さっきとは違った意味で潤んだ瞳を聡に向ける。
「だって、明人さんが……」
 それっきり、静音は黙りこくってしまった。何かを言おうとしているようだが、言い出せずにいる、そんな感じだ。
 テレビから聞こえる笑い声が煩わしくなり、聡は電源をオフにした。深夜の静けさがリビングに染み渡ってくる。
 お互い無言のまま、どれくらいの時間が経ったろうか。時計の秒針を刻む音だけが聞こえている。
 やがて聡は頭をガシガシと掻きながら、大きくため息をついた。
「わーかった、とりあえず慰めてやる。だけど、明日には帰れよ」
「うん、お兄ちゃん、大好き!」
 百パーセントではないものの、いくらか笑顔を取り戻した静音は聡の首にかじりついた。そのまま当たり前のように唇を重ねる。兄妹ではない、男女の熱いキスを交わした二人は、身体を密着させて抱き合った。まるで隣り合ったパズルのピースのように、二人の身体は隙間なく合わさっている。
「ね、あたしたち、やっぱり身体の相性はサイコーなんだね」
「そうだな。お前のこの大きなおっぱいは、俺の手にピッタリと収まるな」
「ああんっ!」
「声が大きい。母さんに聞こえる」
「だって……んんっ」
 有無を言わさず、聡は妹の唇を自分のそれで塞いだ。片手で静音の豊満な乳房を揉みながら、反対側の手で妹のほっそりとした腰に手を回す。そのまま妹の口内を舌で犯しながら、腰を抱きしめる腕に力を込めた。
「こうやって腰に手を回すと、お前の身体は俺の腕にすっぽりとハマるし」
「あは……、おにぃちゃあん」
 唇を解放された静音は甘ったるい声を出しながら、血の繋がった実の兄を見上げた。情欲に濡れた瞳が聡を見つめている。
 静音の身体をソファに座らせると、聡は妹の正面にひざまずいた。今度は聡が見上げるような体勢だ。そのまま何も言わず、聡は妹のムッチリとした太腿をまさぐった。内股を中心に、掌や指先、時には舌を交えて無言の愛撫を続ける。
 兄の意図は把握しているものの、恥ずかしさから素直になれなかった静音だが、聡の執拗な愛撫で身体の中心から沸き上がる甘美な熱が押さえられなくなってくると、静音はひざまずく兄の目の前で自ら大きく足を開いた。下着越しにも陰部の形がハッキリと分かるくらい、静音の秘所からは淫らな汁が溢れ出ている。
「兄貴とキスして、おっぱい揉まれて、物欲しそうに大きく足を広げて、でもってココをこんなに濡らしてるなんて……」
 聡は立ち上がり、妹の広げた足の間に手を突くと、吐息を吹きかけながら耳元で甘く囁いた。
「変態」
「んはあああ…、んん…」
「ふふん、言葉だけで軽くイッたか?」
「……うん。ふふ、お兄ちゃんだって変態だね。リビングで、妹にこんなエッチな格好させるなんて」
「似た者兄妹だな。それじゃあ、もっと気持ち良くしてやる」
 再び膝を付いて、大きく広げられた静音の秘部に顔を近づけると、聡は犬のようにわざとらしく匂いを嗅いだ。
「匂うな」
「ウソ、ちゃんと洗ったもん」
「何で?」
「何でって…、だって、お兄ちゃんと、シたかったから…、身体もキレイに、キレイにしたの……」
「ふうん。だから、風呂上がりだってのに、こんなにエッチな匂いがするんだな」
「やああん、そんなに嗅がないでぇ」
 妹の秘所から立ち上るメスの匂いに、聡はクラクラする思いだ。匂いも、濡れ具合も、昔と変わらず聡のオスの本能を刺激する。
「いただきまぁす」
 聡は妹の濡れる下着に唇を押し付けた。そして音を立てて下着に染み込んだ愛液を吸い上げる。
「ふああああっ! あ……あんっ! んんっ!」
 あまり大きな声を出しては母親に気付かれる。静音は自然に漏れてしまう淫らな喘ぎ声を必死に堪えた。人指し指を噛んで声を抑える。
 そんな妹の様子に嗜虐心を刺激された聡は、より一層強く秘部を吸い続けた。そして、布越しに形が露になった媚肉に歯を立て、甘噛みする。
「んん、ん、んあ……ふ……」
「こんな役に立たない布っ切れ、さっさと脱いじゃえよ」
 同じ階の別の部屋では、母親が静かに寝ている。にもかかわらず、二人は淫らな行為がエスカレートしていくのを止められなかった。音を立てないように身体を揺らし、漏れそうになる艶やかな声を押し殺す。
 妹に下着を脱げと言いつつ、聡は静音の両足を割り開いたまま身体を動かさない。下着を脱ぐには両足を揃えなければならないので、静音は足を大きく上げると聡の頭の上で両足を揃え、お尻を上げて下着を脱いでいった。兄の目の前に、妹のムッチリとした尻肉と秘められた媚肉が露わになる。
「お兄ちゃんって、ホントにエッチ」
 ピッタリと閉じられた腿の間から静音の淫らな汁で濡れた媚肉が覗いているが、その様のなんと淫らなことか。再び足が大きく開かれ、聡の両脇に下ろされたとき、妹の秘所と兄の顔の間に遮るものは何もなかった。媚肉の奥の綺麗なピンク色をした肉襞までもが良く見える。
 溢れた淫汁が重力に従って妹の菊門まで濡らしている様子に我慢できなくなった聡は、顔を近づけ、濡れ光る割れ目に舌先を差し込んだ。それと同時に菊門に指先を当てる。
「ひゃあっ! ……ん、んんん!」
 割れ目の筋に沿って舌を上下に這わせ、指先で菊門をマッサージする度に、静音の身体はピクンピクンと小刻みに震えた。
 妹の官能的な喘ぎ声と肉体の素直すぎる反応に、聡の肉棒はボクサーブリーフの中で痛いくらいに屹立している。部屋着の短パンごとブリーフパンツを脱ぎ捨てた聡は、大きく足を広げている妹の秘所に肉棒をあてがった。先走りと愛液を混ぜるように亀頭を媚肉に擦り付ける。だが、すぐに入れるようなことはしない。
「んん、んふ、ふあっ……、ねえ、ここで、ここでしちゃうの?」
「さあて、どうしようかな」
「ああん、お兄ちゃんのイジワルぅ。早く、早くぅ」
「しょうがないな。それじゃあ……。待った!」
 聡が腰を落とそうとしたそのとき、廊下の奥で扉が開く音が聞こえた。トイレだろうか、母親が廊下に出てきたようだ。
 二人はあわててソファに並んで座り、テレビをつけた。二人とも上半身はTシャツを着ているが、下半身は丸出しだ。スリッパの足音がリビングに近づいてくる。聡も静音も慌てて下着を探したが、身につける余裕が無かった。仕方なく、二人はそのままでソファに深く腰かける。幸い、ソファの背もたれはリビングの入り口に向いている。なんとか誤魔化すしかない。
「あなたたち、まだ起きてたの?」
 リビングの扉を開け、寝巻き姿の母親が入ってきた。
「ああ、深夜映画を観始めたら止まらなくってさ」
「お母さんはトイレ?」
「喉乾いちゃったのよ。暑くて寝苦しくていけないわ」
 そう言うと、母親はスリッパをパタパタとさせながら、キッチンへ向かった。
 うまく誤魔化せているようだが、聡の心臓は口から飛び出しそうになるくらい強く脈打っている。鼓動の音で、今のこの背徳的な状況がバレてしまうのではないかと思えるくらいだ。
 聡は丸出しになってしまっている自分と妹の下半身を見た。キッチンから見て、聡が手前で奥に静音が座っている。静音は足の先が見えているだけだし、聡の腰もソファの肘掛けで隠れている。勃ちっぱなしの肉棒はどうしようもないが、腰の部分は一応キッチンからは見えない。
「ふおっ!」
「何よ、聡ったら変な声出して」
「ああ、いや、古い映画なんだけどさ、意外な俳優が出ててビックリしたんだ」
「あら、そうなの」
 なんとか誤魔化したものの、聡は焦りを隠しきれなかった。静音がテレビに顔を向けたまま、聡の肉棒を握りしめてきたのだ。
(こら、よせ!)
 小声で静音に言ったものの、妹は聡の肉棒を弄る指を止めなかった。こんな状況だというのに、聡の肉棒はますますいきり立ってくる。いや、むしろこんな状況だからこそなのか、得も言われぬ快感が下半身から喉元をせりあがってきた。平静な顔をしたままテレビ画面を凝視しているが、映画の内容もセリフも全く頭に入ってこない。
 聡は脂汗をダラダラと流してこの状況に耐えていたが、激しい鼓動といつも以上の快感にめまいを起こしそうになってきた。
「電気を消すの、忘れないでね。おやすみ」
「はーい。おやすみなさーい、お母さん」
 兄の肉棒を掴んだまま、しれっとした顔で静音は母親に挨拶を返した。
 一方の聡はひらひらと手を振るだけだった。正直、それどころではないのだ。
 妹に肉棒をされるがまま、母親が寝入るまでたっぷり五分ほど経ってから聡は妹に詰め寄った。
「お前、何考えてんだ! バレたらどうする!?」
「大丈夫よ。お母さんメガネかけてなかったでしょ? 目の前に来たって、あたしたちがすっぽっぽんだって気付かないわよ」
「そりゃ、そうかもしれんが……」
「それより、ねぇ、続き、しよ?」
 肉棒を握ったまま上目遣いに聡を見つめる瞳は、本当に艶かしい。これで男は聡と夫の明人しか知らないと言うのだから、女と言うのは恐ろしい。
「わーかった。俺の部屋に行こう」
 二人は念のため、掴んだままの下着を身に着けると、二階の聡の部屋に向かった。