紫陽花の花言葉は浮気 ~官能小説を書きたい!~

【18歳未満の方の閲覧はご遠慮ください】

『紫陽花』のペンネームで、オリジナルの官能小説を発表しております。
二次創作は無し。
好みのジャンルは近親相姦と、男女問わずの同性愛モノ。
女性向けの官能小説というわけではありませんが、女性が読んでも楽しんでいただけるお話を目指しております。

Amazon電子書籍【Kindle】版も販売しております。

「おはよう、翠」
 シャワーを浴びた翠が、いつものように通学のための身支度を整えてからダイニングの扉を開けると、これもまたいつものように康史が新聞を広げていた。
 キッチンからは、母親の楽しげな鼻歌が聞こえてくる。朝食の支度に限らないが、早季子は家事を行うときには無意識に鼻歌を口ずさんでいることが多い。掃除や洗濯や炊事など、家事というものは一般的に単調なものである。しかし、専業主婦の早季子は、これらの単調な日常を楽しげにこなしている。こういったところも、翠が母親としての早季子を好ましく思うところだ。
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 リビングを飛び出し、階段を駆け上がった翠は、自分の部屋に入るなりベッドに飛び込んだ。勢い余って枕がベッドから弾き出される。
「もうっ! お母さんのバカァッ! ……はあ」
 うつ伏せで顔をふかふかの寝具に埋めた翠は、そのままの姿勢で悶々としていた。
「でも、お母さんのあんな嬉しそうな顔、久しぶりに見た気がする……」
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 父親の手が腿を伝い、内腿を撫で回してきた。普通は他人の手が触れることのない、女の子の敏感な部分だ。そこは先日、康史が娘の全身を舐め回したときに見つけられた性感帯である。媚肉のすぐ近く。腿と付け根の中間地点。自分で触れてもくすぐったいくらいで、それほどの気持ち良さはない。だが、父親の手が触れた瞬間、翠の身体に甘い電流が駆け抜けた。直接触れられた部分ではなく、鋭い快感は肛門から下腹部を通って喉元までを貫いていく。
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「むー、勢いで千佳と恋人関係になっちゃったけど、ホントにこれでよかったのかな……?」
 自室のベッドで天井を見上げる翠は、学園でクラスメイトと恋仲になった経緯を思い返していた。
 結局、翠は千佳と想い合って恋人同士になったのだが、この日はキス止まりであった。半裸に全裸であれば、後は身体の関係になるところであるが、最終下校時刻を告げるチャイムが学園中に響き渡ったためである。
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 夕日はほとんど沈みかけており、今は使われていない美術室には、茜色の残照が挿し込んでいる。
 翠の頭の中で、自分を取り巻く淫らで秘密の関係が駆け巡った。
 父親との関係。これからの千佳との関係。秘密と、秘密と、そして秘密と……。
 親友の囁きが甘いものであることは否めない。翠が千佳を受け入れれば、形の上だけとはいえ恋人関係となる。そしてそれは、母親の目を誤魔化す為に翠が望んだ通りのことでもある。これまで通りの生活が続くのだ。
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「……!」
 とうとう言われた。言われてしまった。告白されてしまった。
 いつものような冗談ではなく、真摯な瞳と真剣な態度で、翠の親友は真実の想いをぶつけてきた。
 冗談で流すわけにはいかない。誤魔化して逃げるわけにはいかない。親友の本気の想いに、翠も本気で答えなければならない。
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 千佳が翠に向けた画面には、見慣れた掲示板アプリの起動画面が映っていた。
「なんで? なんで、千佳がこのアプリを持ってるの!?」
 その掲示板アプリは、極端なまでに短文のメッセージしか記入できない点を生かして、暗号染みた売買春のやりとりに特化した使われ方をされていた。無駄に劣情を煽るような文章や扇情的な画像を載せることが出来ないため、業者の入る余地が全くなく、使用する人間は安心してやり取りをすることが出来るのだ。
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 部屋に戻った翠は鞄を机に放りだし、制服姿のままベッドに突っ伏した。
「秘密が増えちゃったな……」
 父親と恋人関係であることは、母親の早季子に秘密である。
 千佳と恋人関係になったことは、父親の康史に秘密である。
 父親と本気で愛し合っていることは、親友の千佳に秘密である。
 父親と母親と親友と、それぞれに秘密を抱えてしまった翠は頭を抱えた。
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 私は、これで翠に嫌われるかもしれない。ううん、多分、嫌いにはならないだろう。でも、軽蔑はされるに違いない。相手の弱みに付け込む。人として、最低の行為だ。
 でも、このチャンスは逃さない。
 そう言った意味では、あの男に感謝しなければ。
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「遠山さん! さっきの方はどなたなの?」
 予想された展開であるが、始業のベルが間もなく鳴るにも関わらず、守衛室から出た千佳と翠は物見高い女生徒達に取り囲まれてしまった。侵入騒ぎ自体は年に何回かあるので珍しいことではないのだが、大抵は学園に侵入しようとした男が守衛に排除されるだけで終わってしまう。だが、今回のように、当事者が出てくるのは珍しいことであった。しかもその当事者は、お嬢様学校である鈴城女子学園の中において一風変わった雰囲気を持った遠山千佳であった。彼女を知る者であれば、どうしても好奇心を持たずにいられない。
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